数年前のある冬。知り合いの女の子がオーガニックで可愛い手袋を身につけていたので、「どこで買ったの?」と聞いたところ、「彼氏が作ってくれたの」という予想外の答えが返ってきたことがあります。その瞬間から「冬に彼氏に手袋を作ってもらう」という夢が私の中で芽生えたのでした。しかしながら、この夢の実現は困難の連続でした。試しに自分で作ってみようとして、まず挫折。マフラーなどは作れるんですが、五本の指に分かれている手袋って意外と難しいんですよね。そんなことを彼氏がやってくれるなんて不可能なんじゃないかとネガティブモード全開でした。そして予想通り、歴代の彼氏たちは手袋に対して興味を持たないのでした。「は? なんで俺が作らなきゃいけないわけ?」そんなかんじです。強制的に糸とかぎ針を渡してケンカになったこともありました。優しい彼氏のときは軍手をくれました。市販の手袋なのに「俺が作った」と嘘をつかれました。そんな中、ついにこの前の冬、手作りの手袋をもらったのでした。その制作者はなんと我が父親。近所の同年代の集まりで手袋作りをしたそうです。素直に嬉しい気持ちも少し湧いたのですが、なんか一番をとられて悔しい気持ちがするのでした。